海での散骨
相続手続を支援した方のほとんどが、一般的なお墓の埋葬です。中には樹木葬を選ばれた方もいらっしゃいます。まだ海洋散骨をされた方はいらっしゃいません。この海洋散骨が最近話題になっているようです。墓じまい、供養する親族がいない等、いろいろな事情でお墓を持ちたくないという理由です。
海洋散骨に関しては、一般社団法人日本海洋散骨協会(https://kaiyousou.or.jp/)で2014年にガイドラインを設けており、このガイドラインに沿って行われているようです。加盟事業者のリストも掲載されているので参考になるかと思います。ガイドラインに法的拘束力はないので、このガイドラインに沿っていない事業者もあるようです。悪質な業者もあるようですから、業者選びは慎重に行ってください。
また、海洋散骨を禁止している自治体もあるので、そちらもよく調べておく必要があります。散骨を希望することについては、ちょっと古いですが、過去の記事「散骨の希望」も参照していただければと思います。
一番気になるのは、こうした散骨を希望する方がきちんと家族や親族にお話をされているかどうか、ということです。お墓への納骨ではなく散骨することに抵抗感を抱く親族の方も少なくないようです。残された家族が、お墓参りなどができなくなることを問題視されることも多いようです。
対処法としては散骨と納骨の両方を実施する事例もあるようです。ただし、海洋散骨だけでも、一般的な埋葬費用に比べて高額になる上、両方を実施するとなるとかなり費用がかかることを考えなければなりません。同じく費用を考えなければ、手元供養用に遺骨の一部を加工してペンダントなどにする選択肢もあります。どちらにしても親族の意向を考慮しないとトラブルになりかねませんので、注意が必要です。
海洋散骨に関しては体験クルーズもあるようです。考えている方は体験しておくほうがいいですね。実際の葬儀まで関わることはめったにないと思いますが、遺言書の付言で葬儀の希望を記載されることもあるので、こうした葬儀に関する知識も必要になってきます。あれこれ気になるようであれば「そうだ行政書士に相談しよう!」あなたの街の頼れるかかりつけ法律家、行政書士にお気軽にご相談してください。