生産緑地の相続

 都会の住宅地に囲まれた畑を見かけることがあります。こうした畑は「生産緑地」の可能性があります。この生産緑地、相続時に注意した方が良いと、相続の勉強会で税理士の先生からお聞きしました。

 相続税が発生するのは、相続税の基礎控除額を超えた場合です。具体的には3千万円+600万円×相続人数を超えると相続税が発生します。相続手続のご相談を受けるときには、相続財産がこの額を超えているかどうか、確認することがまず大切なことになります。相続税は10か月以内に申告・納付しないといけないので、けっこう時間がないんですね。

 不動産関係の相続財産の目安として、まず最初に拝見させていただくのが「固定資産税納税通知書・課税明細書」です。その中に生産緑地は畑としての税額になっているのですが、もし相続人が農業を続けない場合は宅地として相続税を支払う必要が出てくるとのことです。

 基本的に市街地の土地になるわけですから、宅地で評価されるとなると、一軒家がどれくらい建てられる土地か考えるとけっこうな金額になると思われます。「固定資産税納税通知書・課税明細書」の総額を見て、相続税は発生しないと思っていたら大変な事態になりそうです。

 勉強会の後日に、生産緑地について調べてみたところ、そのまま生産緑地として継続するにしても評価額の計算が面倒そうだし、相続手続も農業委員会や市区町村役場への届出など煩雑で、税務だけでなく手続に時間と手間が取られそうです。今回はよい学びになりました。他士業の先生に教わることは多いです。

 行政書士は相続手続時に各士業のハブ(連絡や取次の中心)になることがほとんどです。専門外でも連携して業務をスムーズに進めていきます。相続に関するアレコレ、「そうだ行政書士に相談しよう!」。行政書士はあなたの街の頼れるかかりつけ法律家です。気軽にご利用ください。